生活危機:ハローワーク なぜ今?職員削減 年度末に大量解雇なのに

 ◇4月から約300人減り、4~5時間待ち
 年度末の大量失職の影響で6日、ハローワークに長い列ができた。「仕事探しの時間より待っている時間の方がはるかに長い」と失職者のため息が漏れる。一方、厚生労働省はこうした状況下にもかかわらず、07年から3年連続となるハローワークや労働基準監督署の職員削減を続けた。4月からハローワークだけで約300人の職員が削減され、「何を考えているのか」と利用者や職員から批判の声が上がっている。【東海林智、工藤哲】

 厚労省は国の合理化計画に沿い、労働関連で07年から3年間で約900人の人員を削減。このうち労働局は625人、ハローワークは457人減った。09年度はハローワークで297人が減らされ、全国で1万1700人になった。

 東京都内のあるハローワーク職員は「300人近い定員を削り、この事態に対応しろというのはむちゃ」と嘆く。厚労省人事課は「政府方針なので削減を止められない。代わりに臨時相談員を1300人増やした」と説明。しかし、現場の職員からは「書類作成などはできても、実際の相談への対応は厳しく、窓口が全部埋まらない」と話す。窓口は昼休みなしで対応し、昼食を取る時間もないのが現状だという。

 利用者の不満も大きい。「20年間仕事でハローワークに通っているけどこんな状態は初めて」。社会保険労務士の女性(43)は、口をとがらせる。3月中旬から混雑したといい、2日にハローワーク品川に会社側の離職票発行手続きのために行った時は85人待ちだった。女性は「午後に行けば、その日のうちには手続きできない」と話す。離職票が遅れれば、雇用保険の手続きの遅れにもつながり、女性は「こんな非常時に職員を減らすなんて論外だ」と憤る。

 ハローワーク新宿で求職中の渋谷区の女性(29)は、「これ以上職員を減らされては困る」と訴える。窓口は、職員が動き回っているせいか空席が目立ち回転率の悪さを感じるという。女性は「午後は40~50人待ちは当たり前。自分が体験してみて深刻さが分かった」と話した。

 全労働省労働組合によると、関東のハローワークでは、4~5時間待つのは当たり前の状態。混雑は静岡、愛知県など製造業の集積地から全国に広がっているという。同労組幹部は「じっくり求職者の話を聞いてあげたい気持ちがあっても、順番待ちの求職者の目が怖く時間がかけられない」と話している。

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