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zoom RSS 危機に揺らぐ東労組 一体何が起きているのか? ―スト権投票で大混乱・・「格差ベア反対」のペテン

<<   作成日時 : 2017/02/20 10:10  

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「スト権投票」や運転士の車掌兼務発令問題をめぐって東労組が揺らいでいる。会社とべったり癒着して職場を支配してきたこれまでのあり方とは何の整合性もなく、しかも職場の組合員の意識とはかけ離れた形で「方針」が上から振り下ろされてくる状況の中、組織的混乱は深まるばかりだ。一体何が起きているのか?

スト権投票で大混乱

 昨年末、東労組は「格差ベア反対」を掲げてスト権批准の一票投票を実施した。12月31日まで2ヵ月間を費やして行なわれた組織の総力をあげた取り組みであったが、1月末現在、投票が終わって1ヵ月が経つというのに、その結果は全く発表されていない。
『緑の風』では、投票数を明らかにしないまま、「実質上のスト権確立」などという奇妙な表現で報告されているだけだ。一体なぜ発表しないのか?
投票結果が東労組の革マル幹部たちにとってあまりにも都合の悪いものだったからとしか考えられない。
 しかも事はそれだけで終わらなかった。東労組は、突如として2月10日に臨時大会を召集すると言い出したのだ。しかもその目的は「大会代議員によるスト権批准投票を行なうため」だというだ。全組合員の一票投票を実施したのであれば、本来開く必要の全くない大会だ。おそらくは、一票投票の結果がスト権を正当化できないほど酷いものだったのだろう。だから急遽臨時大会を召集し、代議員投票でスト権を「正当化」しようとしているのだ

取組みは大失敗に終わった

 実際、臨時大会の開催を呼びかける『緑の風』は、一票投票について、「組織強化への課題がまだまだ不十分だった」「格差ベアの本質に迫れなかった」「労働者意識を向上させられなかった」「ストを『する』『しない』という闘争形態のみの議論が自立化して『ストでお客さまに迷惑がかかる』という議論に止まってしまった」等羅列し、取り組みが大失敗に終わったことを隠そうともしていない。その一方、一部の地方では「×」と書いて投票した者に対する追及行動が始まっているという。
何のためのスト権?

 今回の「スト権騒動」の本質は何なのか。「格差ベア反対」がスト権の目的だという。この3年、JR東日本は賃金のベースアップも所定昇給額に応じて行なうという不当な回答を続けている。等級の低い者はベアも少なく、等級の高い者はベアも多いという形で賃金格差がさらに拡大されている。
 それは確かに本気で闘わなければいけない課題だ。しかし、東労組組合員の反応は冷ややかだった。「全部会社の言いなりになってきたのに今さら何を言ってるんだ」「ストなど本気で考えてもいないのに何がスト権だ」「そもそも今の東労組にストなどできるはずもない」「組合員の権利について真剣に考えたこともないのに何のための投票なんだかさっぱり分からない」。
 助役や出世をめざしている層はさらに見向きもしない対応であった。

賃金制度改悪の裏切り

 東労組がこれまでやってきたことを考えれば、それは当然の反応である。業務外注化やライフサイクル制度、人事賃金制度改悪など、すべての施策で会社の言うがままに協力し、強制出向や駅への配転、成果主義賃金を組合員に強制してきたのだ。
 「格差ベア」の件も、本当に問題なのは2011年に改悪された人事賃金制度そのものだ。この時、東労組は、その内容を組合員に全く知らせずに水面下で協議を進め、現場に明らかにされた時にはすでに大筋合意してしまっているという大裏切りを行なった。その内容は、職場討議にかければ怒りの声が沸騰せざるをえないものだった。
2011年の改悪とは?

 この時、会社は、基本給表を廃止してしまうという極端なやり方で賃金制度を改悪している。職能に応じた賃金等級はあっても号俸は存在しない。だから実際のところ誰が幾らの賃金をもらっているのか全く分からない。こうやって労働者が分断されているのだ。
 定期昇給も号俸を廃止してしまったために「係数」などという全くおかしな方法で上がってゆく。「係数4」を基本に定期昇給していく賃金制度だが、誰が係数幾つ昇給しているのかは本人にしか分からない。さらに「飛び級」だとか「特別加給」だとか、会社の匙加減ひとつでどうにでもできるように裁量権が拡大されたのだ。
 しかも、基本給表を完全に廃止するというやり方は、現場的な業務は全部別会社化し転籍させる布石に他ならない。つまり、JR本体には「持ち株会社」としての機能しか残さないのだから基本給表など必要ないという発想だ。
 また、改悪前と比べ、35歳以降は賃金カーブが下がり続け、55歳時点では1万円以上賃下げとなるように生涯賃金が設定された。管理者だけが優遇されほとんどの者は賃下げ。それが11年に強行された賃金制度改悪であった。

「格差ベア反対」のペテン

 東労組はこれを何ひとつ抵抗もせず、職場討議にかけることすらなく呑んだのだ。その一点で、東労組が今「格差ベア反対」と言って騒いでいることがいかにペテンなのかは明らかだ。「格差ベア反対」と言うのなら、それとは比べものにならないほどの格差や分断を強制している現在の賃金制度について、2011年に裏切り妥結したことを自己批判し、抜本的な改善を求めて闘うのでなければ理屈が合わない。
 要するにこの間の「スト権確立騒動」は、平等な賃金制度の確立や現場の組合員のことを考えてやっていることではなく、全く違うよこしまな理由に基づくものなのだ。


騒動の本質は何か? ―「車掌兼務問題」の本質とその顛末


 東労組は、スト権投票騒動の前は車掌兼務発令問題を大騒ぎしていた。たしかに、車掌の欠員を運転士で埋めるというやり方は絶対許せないことだ。だが、この問題の本質は今回のスト権投票と全く同じで、運転士が下位職充当されようとしていることへの職場の怒りとは全く別のところにあった。東労組の意図は「兼務発令」そのものを問題にしたのではなく、会社が東労組を無視して現場で事態を進めたことが問題だったのだ。実際、車掌の欠員を運転士で一時的に埋めるやり方は、東労組の承認のもとに何年も前から行なわれてきたことだ。つまり、会社が労務政策を転換し、東労組・革マルを用済み ≠ニして使い捨てようとしていることへの泣訴なのだ。もっと正確に言えば、革マル分子の自己保身のためだけの「抵抗」だったのである。

「車掌兼務問題」の本質

 だから彼らは、絶対に本質的な対立になる問題には触れないという形で、「東労組を無視さえしなければ全部協力する」というメッセージを会社に送り続けた。逆に会社はその足元を見透かして東労組を揺さぶり続けたのが事の経緯であった。それは「スト権問題」や「36問題」でも全く同じであった。
 実際、多くの職場で車掌の欠員不足が深刻化している。一体何が問題なのか。最大の原因は駅の外注化が激しく進められたこと、外注化と一体で駅に「5年で使い捨て」のグリーンスタッフが導入されたことにある。千葉でもJR直営駅は全体の三分の一しかなくなっている。車掌は駅から養成される。それを外注化してしまえば欠員状態が蔓延するのは当たり前のことだ。車掌の欠員状態はあと1〜2年すれば運転士にも波及していく。
 つまり、車掌の要員問題は外注化の矛盾の表れに他ならないのだ。それは誰にも分かることである。しかし東労組は、あれだけ大騒ぎしたにも係わらずそれには絶対に触れなかった。なぜか。「外注化推進協定」を締結し、グリーンスタッフの導入を進めた張本人だからだ。だがそれだけではない。「分社化も、転籍も全部認めるから見捨てないでくれ」というのが本音なのだ。

事はそれでは終わらない


 JRは、グリーンスタッフ(GS)の採用を今年度で中止し、GSが配置されている首都圏の大規模駅まで外注化する重大な攻撃に踏み出している。それが進めば、事はそれでは終わらなくなる。駅の現実は「完全別会社化」の寸前まで来ているのだ。JESS(東日本ステーションサービス)という駅業務運営会社もできている。駅員はJRではなくJESSが採用する。そうなれば、否応なく車掌や運転業務も《分社化・転籍》以外選択肢のない状況に追い込まれていく。東武鉄道などですでに施されている方式だ。それと一体で、車掌と運転士を融合した業務運営や、ホームドア設置を理由にした車掌廃止や無人運転化など、運転保安を無視した究極の労働強化が職場にのしかかることも間違いない。
 だからこそJR東日本は、東労組・革マルとの結託体制も清算しようとしているのだ。そして革マルは「全部協力するから今までの関係を壊さないでくれ」と嘆願している。これが事の本質だ。

車掌兼務問題の顛末

 東労組はそれをひた隠し、一方、一定の対抗関係をつくらなければボロ雑巾のように使い捨てられてしまうという危機感にかられて乱調な対応を繰り返している。
 車掌兼務問題でも、「ライフサイクルは『運輸のプロ』を育てるという確認の下にやったから良いが、今度の車掌兼務は欠員補充のためだから安全上問題がある。ライフサイクル協定違反だ」というのだ。だが、これで納得する者など誰もいない。
 ライフで運転士を駅に放り出すことを進めていながら、同じ運輸区の中で車掌に運用することは安全上問題があるという主張が成り立つはずがない。「そんなに人が足りないのならライフを中止しろ」と誰もが思っている。そもそもライフサイクルが「運輸のプロをつくるため」だなどと信じている運転士は一人もいない。運転職場以外の組合員はもっとシラけた目で見ている。しかし、会社と癒着して「虎の威」をかり続けてきた東労組の革マル役員にはそれが全く見えていない。そして当然にも組織的混乱をきたし、毎号『緑の風』を全面埋め尽くすほど重大視されていた問題なのに、年末には昨日までのことがウソだったかのように突然沈黙、というのがこの問題の顛末であった。


革マル支配は終わった


 東労組の革マル執行部は自らの自己保身だけを考えているが、職場では、ダイ改のたびに限界をこえたロングラン・労働強化がのしかかり、息もできないような職場支配が日々強化されている。会社は、乗客が運転士や車掌の一挙手一投足を撮影してSNSに流すことを利用して職場を支配する卑劣なやり方で、乗務停止や配転、強制出向、処分・解雇を乱発している。それは分社化・転籍に向けて職場を黙らせるための攻撃だ。こんなことをしていたら必ず第2の尼崎事故が起きる。この現実と真正面から闘わなければいけないときだ。第2の分割・民営化攻撃を粉砕しよう。東労組の支配は終わろうとしている。今こそ動労千葉に結集しともに闘おう。

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