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zoom RSS 現代恐慌物語  中高年パラサイト急増 毎日新聞 2012年07月31日 東京夕刊

<<   作成日時 : 2012/10/12 16:37   >>

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◇低成長下、強まる格差容認論/中高年パラサイト急増
 「はたらけど猶 わが生活楽にならざり」(一握の砂)と詠んだ石川啄木が逝ってから100年。今、同じような境遇の人が増えている。しかもグローバル経済下、生活苦はより厳しくなりそうだ。日本から「中流」が消える日が来るかもしれない。【内野雅一】

 首都圏に住む40代半ばの彼女は今年、生活保護を受け始めた。働く気持ちはある。だが、応募したコンビニのアルバイトは、幼い子供を抱えていることを理由に断られた。夫とは離婚調停中。不仲の実家に生活費を頼るわけにもいかなかった。

 皮肉にも「(生活保護で)やっと生活が楽になった」と言う。

 専門学校を出て85年、ゲームソフトメーカーに正社員として就職。10年ほど勤め、体を壊して退職した。30歳だった。その後、派遣社員に。バブル経済崩壊後とはいえ、時給は2000円近くだったという。01年、年下の恋人の子供を宿した。彼は無職だったが、自分が養えると出産を決意、結婚した。

 だが、派遣先に妊娠を伝えると、契約期間が残っているにもかかわらず契約を解除された。夫のアルバイト収入と貯金で食いつなぐ日々。出産後、派遣の仕事を続けたが、08年のリーマン・ショックで派遣切りに。中小企業などの経理でパートとして働き、生命保険の営業もした。夫とは気持ちがすれ違い始め……。

 正社員から非正規雇用の身になって、そこから抜け出せなくなる。取材をきっかけに、彼女の相談に乗っている労働経済ジャーナリストの小林美希さん(36)は生活苦の行き着く先を次のように話す。

 「お金がなく、妊婦検診を受けないで、産む直前に病院に駆け込む『飛び込み出産』が増えています。出産後も子供の失明や半身まひなどで、病院に戻ってくるという話を聞くようになりました」。なぜ? 「親の雇用が不安定だと、子供の虐待につながることが多いんです」という。

  ■
厚生労働省の国民生活基礎調査(11年)によると、「生活が苦しい」という人は61・5%にのぼる。86年の調査開始以来、初めて6割を超える最悪の数字だ。子供がいる世帯ではもっと多く、7割近い。また、世帯の平均年間所得(10年)は538万円で、前年より約13万円減。ピーク(94年)の664万円から約120万円も少ない。これは、80年代後半の水準に当たる。

 平均所得自体はそう低いとは思えないが、所得の分布を見ると「年収300万円時代」が浮かび上がる。もっとも多いのが300万〜400万円未満。全体の13・6%だ。次いで、200万〜300万円未満、100万〜200万円未満となり、これらの合計で、全体の4割を占める。所得が低いとされる非正規雇用者の比率とほぼ符合する。

 98年の著書「日本の経済格差」で格差論議に火を付けた同志社大学教授の橘木俊詔さん(68)は「当時より相対的貧困率が悪化している」と話す。相対的貧困率とは、国民の所得中心値の半分に満たない所得の人の比率で、日本は16%(年収112万円未満)と、こちらも過去最悪(10年、厚労省)だ。「低成長でパイが増えないうえに、競争の結果としての格差は仕方ないとする新自由主義的な考えが広がって格差容認論が強まっている」と橘木さん。

 その格差容認論が言い立てられるようになったのはいつか。著書「機会不平等」(00年)で格差固定化を指摘したジャーナリストの斎藤貴男さん(54)は「転機は、95年に日経連(現在の経団連)が出した提言だった。バブル崩壊による経済の低迷から脱却するためにどうするかという視点でまとめたもの。その意図は理解できるが、問題は中身。放漫経営の反省や責任への言及はなく、人件費だけに目を向けた」と話す。

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※名目賃金指数は2010年を100として算出。出所は厚生労働省。非正規労働者比率の出所は総務省

 提言の名は「新時代の『日本的経営』」。そのなかで日経連は「雇用ポートフォリオ」の導入を勧め、人材を将来の経営幹部、専門職、そして非正規雇用の人に明確に分けた。企業が非正規雇用を拡大させることにお墨付きを与えたのだ。国は日経連を後押しし、99年に労働者派遣法を改正して派遣を原則自由とした。04年には製造業への派遣も可能になった。一方で、起業家育成や自営業の支援など、企業に勤める以外の選択肢の整備は不十分だった。その結果、正社員の門を通ることができなかった人は、非正規雇用に流れ込んでいった。

 「20代なら、そこから抜け出せるかもしれないが、40、50代になるときつい」。斎藤さんは今後、生活苦が社会不安につながっていくと断言する。

  ■

 ここに、その将来不安を示唆する数字がある。

 35〜44歳で親と同居する未婚者が295万人に達したというのだ(10年、総務省)。00年の159万人のほぼ倍。90年代、親と同居して生活費を頼り、気ままな日々を送る若者がパラサイトシングルと呼ばれたが、そんなのんきなものではない。彼らの完全失業率(11・5%)は同世代全体(4・8%)の倍以上。親の貯蓄や年金が頼みの綱になっている層が増えている。

 親はいつか死ぬ。そのとき、彼ら中高年パラサイトの多くが生活保護を受給するようになるかもしれない。斎藤さんは「生活苦の問題はまだ一軒一軒の家の中にとどまっている。いつの日か、それが表に出る。犯罪も増えるだろう」と話す。都心などの街角の風景に、生活苦の影は薄い。それは中高年パラサイトの急増が、生活苦を顕在化させないでいるにすぎない。冒頭の彼女は、パラサイトではないゆえに生活保護を頼った一人ともいえる。日本社会は、彼らを支えきれるのか。

経済のグローバル化の波も生活苦を増幅していきそうだ。高成長を続ける中国など新興国の一部では、先進国と同じ水準の生活が始まっている。それは、穀物と原油の価格高騰(資源インフレ)に結びつき、生活必需品である食料品とエネルギーの価格を押し上げる。低所得者層や中間層の生活が一段と苦しくなる−−こう解説する第一生命経済研究所主席エコノミストの永浜利広さん(40)は「アメリカでこの現象が顕著で、生活水準の低い人のさらなる貧困化が進んでいる。日本も同じだ」と話す。

 高度経済成長で、日本は「1億総中流」の社会を実現した。その崩壊が、音をたて加速し始めている。

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